資源が海外へ流出している問題にどう対処するか
最近、資源の海外流出が問題になっています。
国内でリサイクルするよりも、
海外のほうが需要が高く、高値で取引されるからです。
どうしてこんなことがおきるのでしょうか?
人件費とリサイクル技術の問題
中国で資源の需要が急激に高まっています。
資源リサイクル業者は、「もっと日本のゴミがほしい!」と公言までしています。
中国のリサイクル施設では、ゴミを人海戦術で手選別し、分別しておりますが、
細かな分別はこのように人力で行われている状態です。
人件費を考えれば用意に想像できると思いますが、
日本では太刀打ちでないほど高額での買い入れできる理由となっています。
資源によってルートは様々ですが、
自動車の廃バッテリーなどは99%韓国へ輸出しています。
韓国は廃バッテリーを鉛資源にかえて、やはり中国へ輸出しています。
海外での高額取引に太刀打ちできず、
国内のメーカーや製錬会社は資源の確保ができずにいます。
確保しても、限りなく赤字に近い状態で、安定した供給ができない状況まで追い詰められているということなのです。
何故国内で完結させることにこだわるのか
そこで経産省やメーカー、製錬会社は、新たなリサイクル法を作って、
資源の流出を止めようとしています。
…法律規制で止めようとしているのです。
リサイクル業者はできるだけ高値で取引できる方法を利用したい、と考えています。
私は法律の規制でそれを止めて、国内での利用に無理やり変える、というのは、
明らかにマイナス面が大きいと感じます。
リサイクル技術や人件費の問題、いわゆるコスト面の問題で国内でのリサイクルができなくなっているということを
法律規制で曲げてしまおうというのは不自然です。
リサイクル施設の設備や、販売製品の価格上げ、他にも対応できることが山ほどあるはずなのです。
人件費の問題が気になるのであれば、海外にリサイクル施設を設けるなど、
解決策はいくらでも見つかるはずです。
簡単なことではないですが、法律規制で楽にどうにかする道はもう時代遅れ、
情報が浸透しやすい現代においては、反発を生むだけだと思います。
リサイクル技術の向上と、生産ルートの効率化で、
他国に勝てないようでは、もう日本を先進国と呼べなくなってしまいます^^;
リサイクル業に関わる人達が、自然と国内リサイクルに向けて動くような、
高度なリサイクル技術、効率のよいリサイクルルートの確立が、
本当の解決につながりますので、そっちの方向に向かってくれることを願うばかりです。